
卒婚とは、婚姻関係や生活環境を維持したまま、自立した自由な生活を送るという夫婦生活の選択肢のひとつです。
「離婚はしたくないけれど夫との今の関係は終わらせたい」「自由を手に入れつつ家族としてのつながりも大切にしたい」そんな夫婦の新しいライフスタイルとして、いま注目を集めています。
この記事では、50代以降の卒婚を考える主婦の皆さんが疑問に思うことについてさまざまな側面から解説します。
離婚との違いや、卒婚のメリット・デメリットまでわかりやすく紹介していますので、卒婚に興味をお持ちの方はぜひお役立てください。
目次
50代の主婦が卒婚を選択する理由
長年の結婚生活を経た50代主婦の中には、「夫婦の形を変えたい」「自分の人生を大切にしたい」と考える人が少なくありません。
50代の主婦が卒婚を選択する理由のトップ3は次の通りです。
- ライフステージの変化
- 夫婦間の価値観や生活習慣の違い
- 「妻」や「母」としてではなく「自分」として生きたい
50代の主婦が卒婚を選択する一番の理由は、ライフステージの変化です。
子どもがひとり暮らしや独立することで夫婦二人だけの生活になります。
長年、夫婦間の価値観や生活習慣の違いに目をつむってきたものの、二人暮らしになった途端にいろいろな部分が気になったり、我慢できなくなる方は少なくありません。
また、子どもから手が離れたことで、「妻」や「母」としてではなく、ひとりの「自分」という人間としてこれからの人生を生きたいと考える女性が多くいます。
今後、日本では人生100年時代が当たり前になります。
70代、80代まで元気に働いて、自分の力で生活することが求められます。
ここから先何十年も、もしかしたら半世紀も今のままの生活、今のままの家族の形を続けることにあなたは疑問を感じていませんか?
WebライターAさん(50歳)の体験談
私は結婚25年目で、長男はすでに就職して独立しており夫と二人暮らし。
近所のスーパーで10年間パートをしていましたが、長男の独立を機に退職し、思い切って48歳でWebライターという仕事を新たに始めました。
勉強したいことも沢山あり、仕事にも没頭したい。
できれば家事や夫の世話をする時間より、今は勉強や仕事に集中したいと思うようになり、1年近く考えた末に夫に卒婚を提案。
すぐには理解を得られなかったものの、自分の考えを丁寧に何度も繰り返し伝えることで、なんとか納得してもらうことができました。
今は同居を続けながら、お互いの仕事を尊重し、昔よりいい関係が築けています。
卒婚は離婚とは全然違います。私は「妻」を辞めて、「私」になりました。
専業主婦Bさん(58歳)の体験談
千葉県在住、3人の子どもがいる主婦です。
卒婚のきっかけは、子どもたちが独立したことでした。
子どもたちがそれぞれ「なにもの」かになっていくのを見ていて、自分も「主婦」ではない「なにもの」かになりたくて、50歳の時に介護のパートを始めました。
最初は午前中3時間程度のパートでしたが、徐々に介護の仕事が面白くなり、その後、介護の資格を取得して正社員として働くことに。
ずっと専業主婦がいる家だったので、会社員の夫は家のことは私に任せきりで、介護職でへとへとで家に帰ってもさらに家で夫の世話が待っている日々にうんざりしてしまいました。
今は私が近くに部屋を借りて別居していて、子どもが帰省するタイミングで夫のところに集合する形をとっています。
自分一人だとこんなに時間と気持ちに余裕があるものかということに驚きました。
会社員Cさん(53歳)の体験談
私たちは自分たちの希望で子どもを持たず、夫婦ともに正社員として働くいわゆるDINKs(ディンクス)です。
私がキャリアを優先したいということでこの形を選択しました。
私が48歳の時、夫に3年間の海外転勤が決まり、仕事を辞めてついていくかどうかで大きな喧嘩になり、結局私はついていかずに仕事を続ける選択をしました。
夫は数か月に一度は帰国するものの、その時の喧嘩がきっかけで夫は帰省時には実家に滞在するように。10か月ほどその生活が続いたのち、話し合って卒婚を選択しました。
離婚の選択肢もありましたが、子どもがいないため永遠の別れになるような気がして、よく話し合った結果、卒婚という形を選びました。
まもなく海外転勤が終わり日本に帰国しますが、同じマンションに二部屋借りて住むことになっています。この先10年後、20年後にどうなるかはわかりませんが、今のところ特に不安は感じていません。
そもそも卒婚って何?離婚や別居との違いは?
卒婚は、精神的な自由と法的な関係性維持の両立を目指す夫婦の新しい形です。
夫婦がこれまでの結婚生活の形に縛られることなく、互いに自立して新しい関係を築いていきます。
夫婦関係を一度リセットすることで、お互いがより自由で充実した人生を送ることを最大の目的としています。
離婚との違い
卒婚と離婚との大きな違いは、法的な婚姻関係が続くかどうかです。
離婚の場合、夫婦は正式に婚姻関係を解消して戸籍も別々になります。
財産分与や年金分割の手続きをし、相続権も失われます。
一方、卒婚では離婚届を提出しないため、法的な夫婦関係はそのまま維持されます。年金や財産に対する権利も引き続き確保され、家族としての関係も完全には断ち切られません。
別居との違い
別居は、夫婦が別々の住居を持って暮らすことです。
関係が冷え切ったり、一時的に距離を置くためという理由が多いですが、法的な婚姻関係は続きます。
卒婚の場合も、夫婦場別々に暮らすことを選ぶケースもありますが、必ずしもそうとは限りません。
夫婦によっては、同じ家に住みながらもお互いの生活に干渉せず、別々のライフスタイルを築くという選択をするケースもあります。
卒婚の主な3パターン
卒婚の形は、主に次の3つに分かれます。
同居型卒婚
同居型卒婚は、同居したままの状態で卒婚することです。
食事や睡眠を別々にとる、相手に気兼ねなく自分の予定を入れる、家計管理は完全に別々にするといった選択をする夫婦が多いですが、特に決まりがあるわけではありません。
それぞれの夫婦がよく話し合って、より良い形を探します。
別居型卒婚
別居型卒婚は、夫婦は別居するものの、離婚はせずに婚姻関係を続ける形の卒婚です。
夫との関わりをなるべく減らしつつも、法的な婚姻関係は維持できるというメリットがある方法です。
平日卒婚または週末卒婚
平日卒婚または週末卒婚は、平日は別々に生活して週末だけ夫婦として一緒に過ごしたり、その逆に週末だけお互い自由に過ごしたりする方法です。
週末婚と似た形で、部分的に卒婚を試したり、夫婦関係を積極的に再構築したい場合に選ばれます。
50代卒婚のメリット
卒婚は、従来の結婚という形にとらわれず、夫婦が互いに尊重し合いながら新しい生き方を模索するためのものです。
あくまでも夫婦でよく話し合い、二人で選択した柔軟な形をとるという点が大きな特徴です。
50代の夫婦が卒婚を選んだ場合に得られるメリットについてみていきましょう。
個人の自由が尊重される
卒婚の最大のメリットは、個人の自由が尊重されることです。
夫婦それぞれが自分の仕事や目標に集中したり、趣味に時間を使うなど、自由に自分の暮らしをカスタマイズできます。
自由を手に入れつつ、家族とのつながりも大切にできる
卒婚では、法的な婚姻関係は続きます。
そのため、子どもや親族との関係を円滑に保ちやすい特徴があります。
お正月に集まったり、家族で旅行に行ったり、子どもや孫のイベント、法事などにも今まで通り参加する形を選択する方がほとんどです。
財産分与や親権の問題を回避
卒婚は離婚とは違い、財産分与や子供の親権問題に直面することがありません。現状の法的な安定性を維持することができます。離婚する際、妻にとっての最大の心配ごとは、子どもの親権とこれから先の生活の安定です。卒婚はそのどちらの問題も、維持することができる方法だといえるでしょう。
心身の負担を軽減できる
卒婚を選択すると、お互い束縛されず自由に生活できます。ストレスを感じることなく、精神的・肉体的な健康を維持して暮らすことが可能です。起きたい時間に起き、食べたいものを食べ、行きたいところに行き、付き合いたい人と付き合う。独身時代には当たり前だった自由な生活を再び手に入れ、心身の負担を軽減することができます。
第2の人生を模索できる
夫がいるから、子どもがいるからということを理由に、やりたいけれど我慢していることはありませんか?
もっと思いっきり仕事に打ち込んだり、友達と海外旅行に行ったり、時には羽目を外して遊んだり。
卒婚は今まで禁止されていたこと、自分で禁止していたことから解放され、自分自身を取り戻してこれから先の人生を模索するきっかけになるでしょう。
世間体を維持できる
卒婚のメリットのひとつに、世間体の維持があります。
日本では離婚に対する社会的な偏見がまだ多くあります。
卒婚を選択すると戸籍上は夫婦のままなので、職場や親族に説明したくない場合には説明する必要がありません。
家庭の安定が信用につながるような仕事であっても、影響を最小限に抑えることができます。
熟年離婚を回避できる
熟年離婚は、長年連れ添った夫婦が老後を前にして離婚を選択するケースです。
卒婚は、夫婦としての関係を維持しつつ、適度な距離をとることができるので、夫婦関係を改善する余地が生まれます。
離婚できるか見極められる
自分が離婚することができるか不安な場合、卒婚で経済的にも精神的にも自立した生活を送ってみることで、離婚できるかを見極めることができます。
ひとりになってみて、やはり夫が必要だと感じるのか、それとも自立して生きていくことを選ぶのか、時間をかけてゆっくり見極める時間を持てます。
面倒な手続きが不要
卒婚は、戸籍上の手続きは必要としないため、名義変更なども不要です。
仕事上の名前もパスポートや銀行口座の名義も今まで通りの苗字を使うので、面倒な手続きはありません。
関係の再構築
卒婚は離婚とは違い、関係の再構築の余地を残す方法です。
夫婦のこれまでの関係性を見直し、今までよりも良い、新しい形でのパートナシップを築くきっかけになる可能性があります。
50代卒婚のデメリット
卒婚には、結婚生活にはないメリットや離婚では得られないメリットがありますが、デメリットも存在します。
50代卒婚のデメリットについてみていきましょう。
別々の生活による経済的負担
卒婚は同居・別居のどちらも話し合いによって選択可能ですが、多くの場合それぞれが個々に暮らしを維持する形になります。
食料品や日用品の購入費、年金や保険料、別居の場合には住居費などを自分で捻出しなければなりません。
卒婚して同居する夫婦の中には、同居を継続し、食事や洗濯も担当制でシェアハウスのように暮らす方もいます。
別々に暮らして生活費が二重になるのを避け、今まで通りの生活費を維持しつつ、無理なく関係を続けていく方法です。
新たに自由な恋愛はできない
卒婚は、戸籍上は夫婦のままなので、新たに自由な恋愛をして肉体関係を持った場合には不貞行為とみなされる可能性があります。
夫婦間で話し合い、お互いに自由な恋愛をしてもよいということにした場合には、「恋愛を認める合意書」を書面で残す方が良いでしょう。
ただし、「恋愛を認める合意書」がある場合でも,裁判になった際には、100%有効と認められるとは限りません。
周囲に理解されにくい
日本では結婚後は夫婦が一緒に生活し、協力しながら家庭を維持するのが一般的とされています。
そのため、卒婚という選択肢は親族や友人、職場から理解されにくい面があります。
卒婚は夫婦の新しい形ですが、周囲からは「夫婦仲が悪くなった」「いずれは離婚するのでは?」と誤解される可能性があります。
完全に自由というわけではない
卒婚は法律上の婚姻関係を維持するため、配偶者の扶養義務や財産分与の権利などが残ります。
生活費の負担や財産の管理についてお互いによく話し合って取り決めすることが必要です。
また、どちらかが専業主婦(夫)だった場合、収入のない側が経済的に困窮する場合には、生活費の一部を負担する義務があります。
夫婦関係は自由になっても、親族関係や子どもとの関係は変わりません。子どもの結婚式や親の介護など、卒婚後も夫婦で協力しなければならない場面は意外とあるものです。
離婚につながる可能性も…
卒婚を選択することで、結果的に離婚へとつながる場合もあります。
卒婚を続けるうちに、お互いの生活が完全に独立し、相手がいなくても平気と感じるようになったり、そのままの関係を続ける意味がないと考えたりすることがあるからです。
また、お互いに自由な時間が増えることで、新たな出会いによって人間関係が広がり、新しいパートナーと人生をやり直したいという考えに至る場合もあります。
卒婚の手順と注意点
夫に卒婚を切り出すと、「怒り出す」または「相手にされない」ということが多いようです。
卒婚は離婚と同様、しっかりと手順を踏んで進めることが大切です。
ここでは卒婚の手順と注意点について解説します。
卒婚したい理由を整理する
卒婚を相手に切り出す前に、まずは卒婚したい理由について自分の中で整理しておきましょう。
- 「自分の人生をより充実させたい」
- 「お互いに自由な時間を持ち、それぞれの価値観を大切にしたい」
- 「長年のすれ違いや価値観の違いを無理に修正しようとするのではなく、自然な形で尊重し合いたい」
あなたが抱えている気持ちを整理することで、相手に対して納得感のある説明ができるようになります。
卒婚後の経済的自立に向けた準備をする
卒婚を良い形で成功させるためには、経済的自立に向けた準備が必要です。
卒婚後にどの程度の生活費が必要になるか計算し、貯蓄の確認や収入の確保、年金や保険の確認も大切です。
夫婦が共通で持っている預貯金や不動産などについては、のちのち話し合う必要があるので、まとめておきましょう。
現在の住まいに住み続けるのか、新たに賃貸や購入するのかも考えなければなりません。
家を出る場合には敷金礼金や家賃、引っ越し費用、家財道具の購入費も必要になります。
社会的なつながりの確保
卒婚を成功させるためには、社会的なつながりの確保がとても大切です。
夫婦という枠組みから少し距離を置くことで、これまでの家族中心だった生活が変化します。
新たな人間関係を築いたり社会との接点を持つことは、精神的な充実や生活の安定につながります。社会的なつながりの確保の具体的な例は、以下の通りです。
- 友人や知人との関係を大切にする
- 趣味やサークル活動に参加する
- 仕事や社会活動を通じた繋がりを持つ
- オンラインのつながりを活用する
社会的なつながりを大切にすることで、孤独感を感じることなく精神的に安定した暮らしができるようになり、新しい経験によって人生の充実感を高めることにつながります。
自分らしい生き方を実現するためにも、今まで以上に人間関係を大切にするよう心掛けてみてください。
夫に卒婚を切り出す
準備が整ったら、夫に卒婚を切り出します。
卒婚をスムーズに進めるためには、切り出すタイミングがとても大切です。
相手の精神状態や健康状態が安定しているとき、夫婦関係がなるべく良好なときがおすすめです。
穏やかに話し合えるタイミングを見計らって、落ち着いて話し合える状況を作りましょう。
切り出し方としては、「卒婚したい」と結論から伝えるのではなく、「最近、自分の人生について考えていることがある」「これからの生き方について話し合いたい」といったように少しずつ話を進めていくことで、相手も冷静に受け止めやすくなります。
卒婚のメリットについて丁寧に繰り返し伝える
夫に卒婚について切り出して、すぐに納得してもらえるケースはほとんどありません。
自分の気持ちについて丁寧に話し、卒婚のメリットについて繰り返し伝える根気強さが必要です。
「離婚したいのではないか?」「自分はもう必要とされていないのか?」と不安や誤解が気持ちをかたくなにさせてしまう可能性があります。
「お互いによりよい人生を送るため」「夫婦関係を無理に維持するのではなく、新しい形で尊重し合いたい」といった前向きな言葉を選ぶようにしましょう。
小さなステップから始める
卒婚は、夫婦関係をゼロにするわけではなく、新しい形に移行させるためのものです。いきなり生活を大きく変えるのではなく、少しずつ卒婚の形を作っていくことが成功のカギになります。
まずは休日それぞれ別の予定を入れて過ごし方を変えてみたり、一人で旅行や趣味の時間を楽しんだり、友人との時間を増やすといったことから始めましょう。
次に、家計の管理を見直し、収入・支出を分けたり、それぞれの個人のスペースを作ってみてください。
こうした小さな変化を積み重ねることで、夫も卒婚についてイメージしやすくなります。
具体的な条件について話し合う 具体的な提案を用
夫が卒婚について多少の理解を示すようになったら、条件について話し合いをします。
具体的な提案をしっかりと用意して、卒婚後の生活スタイルについて伝えられるようにしておきます。
同居型卒婚の場合に話し合いが必要なのは、以下のような点です。
- 夫婦としての義務をどのように減らすか
- 家事や家計の分担はどうするか
- 互いのプライベートスペースの確保をどうするか
別居型卒婚の場合に話し合いが必要なのは、以下のような点です。
- それぞれがどこに住むのか(現在の家をどうするのか)
- 生活費はどのように負担するか
- 今後どのくらいの頻度で会うのか
話し合いが難航する場合には、第三者に相談するのもひとつの方法です。
親族や信頼できる共通の知人、場合によっては弁護士やカウンセラーを交えることで、お互い冷静に話をし、スムーズに合意を得られる可能性が高まるでしょう。
取り決めた内容を書面にする
卒婚は法律上の離婚とは違い、明確なルールがありません。
そのため、お互いの合意内容については書面に残しておくことがおすすめです。
書面に残した方が良い内容は、以下のようなものです。
- 生活費の負担割合
- 妻(または夫)の収入が不足した場合の対応
- 共有財産の管理や分配について
- お互いの収入・支出の管理方法
- 住居をどうするか
- 子どもや親族とのかかわり方
書面は簡単な「覚書」でもいいですが、公正証書にすることで法的な強制力を持たせることもできます。
公正証書は公証役場で作成する公式な書類で、生活費や財産分与について取り決めすると、支払いを怠った際などには法的措置を求めることができます。
家族の理解を得る
夫婦間で卒婚について合意したら、家族や親族に説明して理解を得る段階に進みます。
何も説明せずに卒婚を進めると、誤解や反発を招く可能性があります。
「なぜ別々の生活を送るのか」という疑問を解消できるよう丁寧に説明し、新たな関係構築に協力してもらえるようにするのが理想です。
家族や親族に説明する際には、前向きな理由を伝えること、具体的な生活スタイルについて説明することが大切です。
夫婦でよく話し合ってお互いに納得して決めたことだということを理解してもらい、サポートが必要な場合には手助けしてもらえるようにしましょう。
財産管理や相続に関するルールを決めておく
卒婚は、法的には婚姻関係が続くため、財産や相続に関する権利義務は今まで通りです。
ただし、卒婚後に夫婦がそれぞれの財産管理をする場合には、口約束ではなく書面でルールを決めておいた方がのちのちトラブルを防げるでしょう。
不動産の名義変更や生前贈与など、専門家の知識が必要な場合には、司法書士や弁護士に相談することも検討してみてください。
卒婚後の夫婦関係を良好に保つ3つのコツ
最後に、卒婚後の夫婦関係を良好に保つための3つのコツについて紹介します。
一緒に過ごす時間を設ける
卒婚は、夫婦がそれぞれ自立した生活を送りながらも、婚姻関係を継続する選択肢です。
離婚と違って完全に関係を経つわけではなく、お互いの関係性を大切にしながら、新たな距離感を築いていくことになります。
相手の近況を知り、必要なサポートができるよう定期的に一緒に過ごす時間を設けるのがおすすめです。
卒婚後に一緒に過ごす時間を作ることがストレスと感じる場合には、短時間の食事やお茶にとどめたり、共通の趣味を活かして自然な形で時間を共有する方法もあります。
夫婦によっては必要な時にだけ連絡を取るスタイルの方がうまくいく場合もあるので、心地よい距離感を保てるよう二人でよく話し合って決めましょう。
経済的な取り決めや家族イベントの参加についてルールを決める
卒婚後も夫婦関係を良好に保つためには、「お金」と「家族とのかかわり方」についてルールを決めておくことが大切です。
あいまいなままにしておくと、のちのちトラブルになったり、不満が溜まる原因になることがあります。
お互いの活動を尊重して応援する
卒婚は、夫婦の関係をリセットするのではなく、新しい形のパートナーシップを築くための選択です。
お互いの活動を尊重して応援できる関係性が理想です。
それぞれが自分の時間を大切にすることが基本になるので、相手が新しいことに挑戦したり、新たな人間関係を築いたりすることを素直に受け入れて応援する姿勢が、より良い夫婦関係につながります。
卒婚で新しい人生の一歩を踏み出そう
卒婚はあくまで夫婦関係の前向きな選択です。
お互いを否定するのではなく、それぞれ自分らしく生きるための新たなステージとして考えるものです。
結婚生活を通じて築いてきた信頼や絆を大切にしながら、今後はより自由で充実した人生を歩むための関係性を模索していきましょう。
卒婚をスムーズに進めるためには、メリット・デメリットをよく理解した上で計画を立て、手順を踏んで進めることが大切です。
最初は話を聞いてくれなかった夫も、丁寧に話をすることで次第にあなたの考えに耳を傾けてくれるようになるはずです。
二人の関係を離婚という形で終わらせないためにも、焦らず時間をかけて進めるようにしてみてください。あなたの新しい人生の一歩が、より良いものでありますように。
妻に卒婚を切り出された夫の皆さんへ
突然妻に卒婚を切り出された夫の皆さんは、さぞかしびっくりされたことでしょう。
突然のことで頭に血が上り、怒鳴ってしまった方もいるかもしれません。
夫の皆さんにとっては突然のことだったかもしれませんが、妻にとっては何年もかけて少しずつ計画した結果が卒婚という形です。
頭ごなしに否定せず、まずは妻の気持ちと計画に耳を傾けてみてください。
どうしてもどうしても受け入れられないようであれば、自分にとって妻がどれほど大切でそばにいて欲しい人なのか、精一杯本当の気持ちを伝える努力をしてみてください。
卒婚は結婚の終わりではなく、新たな夫婦関係への始まりです。
もしもあなたと完全に縁を切りたいのであれば、妻は卒婚ではなく離婚を選んだはずです。
卒婚を選んだということは、あなたとの関係を完全に切りたいわけではないということ、新たに今よりも良好な関係を築きたいということです。
卒婚についての話し合いで、夫婦関係が改善する可能性ももちろんあります。
妻の考えを否定しないこと、自分の気持ちを素直に伝えることを忘れずに、とにかく妻の話を聞いてみてください。
卒婚を選ぶにしても、選ばないにしても、この記事を読んでくださった方々の夫婦関係が良い方向に向かいますように!